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「まつろはぬもの」~ フルサイズミラーレスZ7 レビュー
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いろんな意味でミラーレスフルサイズ選定に悩まれている方の参考のひとつになれば、と思いレビューらしきものを。
とはいえ、動体を撮るのであれば、僕は迷わずソニーを勧めると思います。
演算の早さがどのメーカーよりも早く、動きものに対する食いつきはピカイチだと思います。
カメラ市場はソニーのミラーレスの勢いすさまじく、まわりでもアルファを使いこなしてる方々は少なくありません。
今や2強と言えばキヤノン、ニコンではなく、キヤノン、ソニーだと認識してらっしゃる方もいらっしゃるかと。
でも、たぶんはじめから僕はずっと、そして今もなおNikonの漆黒より浮かび上がる風景たちに魅せられたままです。
NikonのRAWデータに眠る黒から引き出された情報
D5500→D750を経て今はZ7を使用しています。
多くの一眼レフユーザーがそうであるようにミラーレスへの移行には多少なりとも抵抗がありました。
ですが、オールドやミラーといったマニュアルレンズをできるだけその持ち味をいかして使うにはやはりピントは大事です。
その点、電子ビューファインダーであるEVFには焦点を拡大できる、というメリットがあります。
また、微調整を含め思い描く風景を明るさやf値そのままに映しだす、というのは撮り直しなどのロスも防げます(僕はほぼマニュアル撮影なので)
少し自分の好みを中心に話を進めますと僕は24mmという画角が好きです。
それは人の視界では捉えきれない眺め。
でもそれだけに画面は端へいくほど真正面との「距離差」は広がりにじんだりぼやけたりは発生しやすくなります。
だからこそ、の高画素機チョイスでもあります。
当たり前ですが物理的な距離はどうにもならなくともできるだけ精細な描写力が欲しい、と思うのは自然のなりゆきのように思います。
さて、Nikonのミラーレス。
どちらかと言えばあまり評判は芳しくありません。
その一番の理由と言っても過言でないのが「シングルスロット、しかもXQDカードという通常ではなかなか手に入りにくいもの」というバッシングのダブルコンボ。僕は正直、モノは確かに高かったけど堅牢性も含めた安心感で概ね満足しています。また、当然購入前はかなりのレビュー記事を見たのですが「そこしかツッコミどころがない」とも思えるほど短所として羅列されてます。
実際、XQDカードを取り扱う店舗ができたのはここ宮崎市では最近ですが、ネットで買い物をされるかたにはさしたる不便でもないのかもしれません。またプロユースではない、という声もありましたが、Bluetoothにてデータを即時に飛ばせるのでバックアップが取れない不安というのは厳密に言えばありえません。もちろん不安がゼロではないでしょうが僕はD750を使ってましたが(SDカードダブルスロット)結局1枚だけを入れて使用してました。
そこは好みにもよるでしょうし、価値観や仕事として、ならばやはり限りなくアクシデント要素は取り除きたいでしょうから。ただ、数あるレビュー記事にて画質や描写力に関する不満はただのひとつもありませんでした。写真、とは写り、すなわち描写力が本質ではないかと。そこに関しての不満が書かれているものは僕の知る限りではなく、むしろ絶賛されてます。
Z7の性能と使用できるレンズ群
大口径のZマウントと16mmという一見不安すら覚えるほどの短いフランジバックは全てより多くの光を採り入れるための緻密に計算されたNikonのひとつの答えです。
フォトグラフ、とは「光を描く」という意味だ、と、どこかで目にしたことがあります。
イメージセンサーという有限のキャンバスに可能な限りの光を採り入れる設計にはこれから先開発されるであろうレンズの自由度と文字通り「明るい」未来を感じます。
まだまだレンズラインナップは多少心もとないですが、70年の歴史を持つfマウントで作り上げてきたレンズ達が様々な一味違う景色を見せてくれます。
そのレンズたちを踏まえた先にある新時代のレンズたち。
Nikonというメーカーについて
Nikonという老舗は…
正直、宣伝は上手くないでしょう。
こだわりも頑なです。
予想してたところは多分案の定叩かれました(笑)
でも、写りに不満を持たせない。
それがNikonの誇りであり、本質なのではないか、と僕は思います。
優等生であることはやめました。
売り上げ争いからも多少遅れてます。
「まつろはぬもの」とは大勢に流されず己の道を自分たちで切り開くものたちのことです。
Nikonであり、それはもしかしたらZを選んだ自分もそうかもしれません。
でも、写真に宿る哲学はしっかりと引き継がれたものになっている気がします。
55ミリという大口径のZマウントの奥に映る景色は光を求め情熱を注いだ職人魂の結晶なんじゃないかな?と。
もし、電気屋さん等にデモ機があればマウントを外して見てみてください。
その大きさに驚かれることと思います。
そしてその驚きは撮れた写真にダイレクトに感じれるインパクトでもあります。
Nikonユーザーですのでかなり贔屓目入ってるかもしれませんが(笑)ご参考になれば幸いです。
長文へのおつきあい、ありがとうございました。